新築とリフォーム、どっちがお得?
『リフォームと新築、どちらがお得なんですか?』大規模なリフォームを考えているお客様からよくいただく質問です。『お得』という言葉に対してそれぞれ考え方や尺度が違うと思うので、ポイントとなる点を紹介したいと思います。 1点目は、築年数と住み続ける期間です。内装工事や水まわりの交換をして、目に見える部分が綺麗になっても、耐震性は変わりませんし目に見えない部分の老朽化は生じています。長く住むにあたって建物の耐震性を保つということは非常に大事なことです。耐震性を判断するの1つの目安として、昭和56年6月以降に建った建物は新耐震基準と呼ばれ、それ以前の建物よりは安全な設計になるようにつくられています。一概にこの基準だけで判断はできませんが、例えば築50年の建物にあと50年は住みたいとなれば、それなりの耐震補強工事が必要になり費用も大きくなります。家族の人数やライフスタイルの変化を想定しながら、新築なのかリフォームなのかを考えてみると良いかと思います。 2点目は、必要なものを絞り込むことです。家族が毎日使う水まわり、日常の生活の中で1番いる時間が長いリビング、など重点的にリフォームしたい場所をピックアップしてそれに応じてコストの掛け方を変えていくと、限られた予算の中で住みよい住まいに近づけられるかもしれません。以前お打合わせさせていただいたご家族の中で、ご主人はカーポートを設置したい、奥さんの方はキッチンを新調したいという要望があり、予算上2つともはできないのでご夫婦で静かに火花を散らしていたケースがありました。多数決にしようと娘様に判断を委ねた結果、想定外のお風呂をユニットバスにする工事になったのです。理由を聞いてみたら納得でした。『私もお父さんもお母さんも毎日使うから』シンプルでありながら、とても家族想いな娘様の回答に感心させられたのを覚えています。 少し余談もありましたが、この2つのポイントを頭の片隅に置いていただいて、ご家族の意見を出し合って、みなさんも『お得』なリフォームを実現してください。